みなさんこんばんわ。たぬきちです。
今宵はこやつの続報です。
HFC SWD M11/9ガスブローバック サブマシンガンです。
前回までのあらすじですが。
購入後、箱だし状態でサバゲに持ち込んで試射兼ねて遊んでみましたが、実射性能はメタメタ。
動作はすこぶる良いのですが、どうやらフォークボール回転(ホップ回転ではなく、順転回転)が掛かっているらしく、地面に吸い込まれる勢いで落ちる弾道です。
また、連射時に初速の下落が激しく、初弾で84m/s程度出ているのに、5発も撃ち込むと50〜60m/s程度まで弾速が落ちてしまう。
そこでたぬきちは全バラシを敢行。
ホップパッキン内にあるリブがBB弾を強固にホールドした状態から発射される構造である事を突き止めました。
HFC社の本国である台湾ではガスガンの動力に30気圧のガスを使うので問題ないのだとは思いますが、ここ日本のHFC134aは5気圧しかありませんので。
弾道の逆ホップも初速の急落もこのリブが悪さをしていると踏んで、パッキン内部のリブをやすりで適度に削り落とすという加工をしたのでした。
前回までのあらすじ、終わり😆
上記の状態で再度レンジで試射してきましたが。
撃つたび撃つたび、どうも弾道が不安定です。
初速も若干不安定。
前回確認時よりだいぶマシではあるものの、ドロップ回転(フォークボール回転)がまだ顕著でもあります。
レンジでばらしてしこしことパッキンのリブを削り、組み立てて試すこと数回。
だんだん弾道が改善。
しかし時折調子を崩して不安定になったり。
それどころか弾ポロしたり、ある程度飛んだり。
ちょっといい瞬間もあっただけに。
もうちょっと、もうちょっと行ける!と夢中になったたぬきち。
むむっ。
やりすぎたか!?
結局不安定さが解消できず、再度持ち戻り案件となったのでした。
動作はすこぶるいいんですよ。
しかしも、ある程度飛ぶ時と、不調で弾ぽろするのが混在する。
弾ポロも、バン!と激発して、そのあとコロコロとインナーバレルからBB弾が転がり落ちて来るレベルのやつです。
むむっ。
ちょっとよくわからない状況ですね。
家に帰って再度試してみましたが、弾ポロがほとんどで50m/s程度くらいので飛ぶことが時折あるような様子。
それでも、相変わらず動作自体は良好なんですよね。
うーん。チャンバーかパッキンに原因は絞られる状況だ。
まあ、98%パッキンの削りすぎでしょう。
そう考えて、さっそく台湾にパッキンを3つ発注しました。
あってよかった、台湾コネクション(๑˃̵ᴗ˂̵)
まあ、パッキンの到着を待って、あらためてなおさら丁寧に削ってみるしかないか。
そう思いつつも、一方では別の可能性にも思いを巡らせるたぬきち。
オープンボルトタイプであるM11は、撃発のメカニズムが普通のガスブロとは違う。
トリガーを引く
→ボルトがバネの力で前進
→ボルト内のノズルがチャンバーにBB弾を押し込む
→放出バルブをノッカーが叩いて撃発する
→発射に使ったガス圧のあまりでボルトが後退する
→ボルトオープン状態で止まる
一般的なガスブロハンドガンやクローズボルトの長物との一番の差異は、銃がレディポジションにある際に、まだBB弾がチャンバー(ホップパッキン内)に入っていないこと。
トリガーを引いてバネの力で前進し始めたボルト内で、ノズルがマガジンからBB弾を1発だけ拾ってチャンバーに押し込み、その直後、撃発。
そういえば、このM11のノズルはちょっと変わっていてノズル先端が後ろ方向へ押し込める構造になっている。
ノズルが拾って押し込んだBB弾を、適正な位置まで運ぶ。
そしてノズルを押し付けて撃発することで、気密を保つんだな。
・・・ん?
ここでたぬきちには一つの仮説が浮かびました。
ノズルがBB弾を拾ってパッキン内へ押し込む。
ノズルのバネがBB弾を適正位置で止め、押し付けて気密を保つ。
すると、押し付けられる側であるパッキンの、受け皿になっていたのはパッキン内のリブだったと想定できますね。
リブを削ったたぬきち。
その結果、ノズルに押されたBB弾は定位置で止まることが出来ずに押し出され、弾ポロになるんじゃないか?
軽金属製のノズル。
指で押すと、ある程度の手ごたえをもって奥へ押し込むことが出来る構造。
もしかしたら、パッキン側のリブを削ってBB弾を保持する力を落とした分だけ、
このノズルのバネが押す力もまた、削らないとバランスが取れないんじゃ?
ノズルがBB弾を押し付ける力でBB弾を突き飛ばし、弾ポロになっているのでは?
そう考えてノズルを分解してみました。
これがまた、硬いのなんの。
情報がなく、何の手がかりもない中でポンチでガツンガツンひっぱたいて分解(^^;
パッキンは台湾に注文できたけど、ノズル一式とか無理だろうなぁ。
などと。だいぶひやひやしつつ、ロールピンを打ち抜くたぬきち。
分解すると出てきました。
ノズルを押しているバネです。
バネのレートを下げる場合、たいがいはちょん切れば事足りるのですが。
なるべくなら不可逆的な施工は避けたいところ。
そこで道具箱の中から同じくらいの大きさの不用品のバネを探し出し、
引っ張って伸ばしたり、ちょん切ったり。
巻きをほどくようにユル巻きに加工してみたり。
最終的には元のバネを組んだ時との押圧の感覚の違いから、レートを落としたほぼ自作といえるユル巻きバネを制作。
これを組み込んで試射してみたところ、83m/s程度で弾速が安定。
おおっ!
これじゃないの?!
BB弾を保持するパッキンと、押し込もうとするノズルのバランス。
これはもしや!?
日本で唯一かもしれない、JPバージョンといえるSWD M11/9が出来たんじゃないの??
まだレンジで撃ってみないと何ともですが。
ひとまずは一人で祝杯を挙げるような気分になったたぬきちでした。
いやはや。
本当に、誰もやっていないようなことをやるのはいつもひやひやしますね。
あとはもう一度レンジに持ち込んで。
せめて30m直進してくれれば、ゲームでも使える銃になるのですが。
今回の教訓からすると、パッキン内のリブももうこれ以上は削り落とさない方が良いのでしょう。
リブが完全になくなると、弱装化したバネのノズルでも弾ポロするようになるんじゃないかと思われますのでね。
そうすると、現状としてはもうあとはホップ調節でどうにかなるか、だけですね。
鬼ホップならホップ山を削るなど対応もありますが、現状、ホップの掛かりは褒められた風ではありませんでしたので。
まだまだ予断は許されない状況ではあります。
先日のレンジでは、調子よく30mくらい直進していた瞬間もあったので、希望の光がないわけでもないのですが。
これまでの様子からすれば。
こればっかりはあまり楽観できるとは言い難いですなΣ(-᷅_-᷄๑)
構造の読み解きから推測して行った対応策がひとまず功を奏したという点では、まず一息、留飲を下げるような気分ではありますが。
それ自体ももう少し撃ち込んでみないと、本当に安定したのか怪しくもあります。
さてさて、実際に使える銃に仕上がるのかどうか(^^;
引き続き、希望は捨てずにやってみたいと思います。
とりあえず、この銃の構造を一つ理解したという点について、
今日のところは一歩前進でした。
それでは今宵もこの辺で。
たぬきちでした。