みなさんこんばんわ。たぬきちです。
嫁と娘が郷里から戻ったのですが、嫁はその日のうちに別の要件でまた出立。
ばぶーの面倒を見る日々が再開したたぬきちです。
夕飯を食べて風呂に入れて、一緒に寝て。
夜中にごそごそと起き出したたぬきちは、いそいそとブログを書くのでした。
というわけで、今宵のネタはこちらです。
BELL G34 TTIカスタム 放出バルブ加工です!
【たぬラボ】ネタはすべて玄人向けの内容ですのでね。
加工等に自信のない方、工具や初速計測機器を持っていない方、箱出し至上主義の方はスルーしてください(^^;
箱出しで普通に満足できるのが一番だと、たぬきちはいつも思うんですが。
一方で、気になってしまう点は何とかしたい。
微妙にせめぎあう、たぬ心です。
特に海外製のトイガンの場合、日本の風土気候に合わせた調整も必要な場合もあります。
さてさて、やると決めたらやってみましょうか(笑)
さて、本日の被験者はこちら。BELL G34 TTIカスタムです。
このブログではたびたび登場しているトイガンですね。
映画『ジョンウィック』シリーズにすっかり心を奪われたたぬきちが、今夏うっかりポチってしまったフロン仕様の海外製ガスガンです。
初期的な整備を施した結果、夏頃には初速も77mps程度で動作も良かったこのトイガン。
グロック17に比べて長いスライド&バレルを持つため命中精度も良く、サバゲでも何度も活躍してくれました。
そんな彼ですが。
10月末頃に定例の初速チェックを行った際に、どうにもブローバックが弱弱しい。
寒くなり始めていたとはいえ、初速は72mps程度なのでまあまあ出ています。
それでも、いかんせんブローバックが息も絶え絶えといった感じになってしまっています。
他のガスガンも室温常温状態で初速チェックをしていますが、それらに比べてもブローバックの衰えが顕著です。
これは何とかしたい。
そう考えて、マガジンの放出バルブに加工を施すことにしました。
こちらはSAAというメーカーのグロック17の放出バルブです。
バルブ径は同じですが、国産メーカーのものと形状的に若干差異はあるかもしれません。
海外製品は日本で販売する際に、生産国で流通するガス圧に対応した放出バルブのまま販売されているケースが多いと思います。
暖かい時期にはおおむね問題はないですが、寒い季節が近づくにつれて今回のように顕著な出力不足になる場合があります。
もともと高圧ガスでの動作設定とされているため、低出力のフロンガス、ましてや低気温下での使用は念頭に置いていない設計のためです。
今回、BELL G34 TTIカスタムのマガジン用にタニオコバ製ブラックバルブを購入してみました。
確かに動作はするものの、微妙にバルブヘッドの出具合が違っていてしっくりこず。
そういった経緯から、たぬきちは自前でバルブを加工することにしたのでした。
右が前掲のSAA G17のバルブ。
左側が今回加工したBELL G34 TTIカスタムのバルブです。
バルブヘッドを支えているハウジングの厚みが違っていますね。
さて、加工の内容ですが以下の通りです。
右のバルブのように、そもそもはバルブシリンダーの側面に放出用の穴が4か所開いていますね。
ガスの放出量を増やすため、リューターで二つの穴をつなげてしまうわけです。
左のバルブが加工後です。
シリンダーの形状が変わっていることがわかると思います。
加工後の計測結果を検証しましょう。
加工前の常温初速は72mps程度。
加工後の常温初速は75mps程度。
加工後、ブローバックスピードは大幅に改善されました。
加工前、最も暑い時期の8月半ばの初速で76mps程度。
加工後、マガジン表面温度を30℃程度まで温めた状態で85mps程度。
ずいぶん上がりましたが、法定基準値以下で収まっています。
まずまずの結果ですね。
初速はともかくとしても、ブローバックのキレが戻ったのが嬉しい。
これで寒い冬でもまだもう少し遊べそうです。
タニオコバ製ブラックバルブです。
やっていることは基本的に同じですね。
ただし、こちらは専用設計。たぬきちの加工は切削しただけですので、強度的には当然こちらの製品の方が信頼性が高いと思います。
デフォルトのバルブは真鍮製なので割と柔らかい素材です。
もしかしたら、使っているうちに撃発時にハンマーに撃ち込まれた結果、ゆがみが出てガスが漏れてくることもあるかもしれません。
その時は仕方がないので、あらためて対応品を探すことになると思います。
今回、タニオコバのブラックバルブは合わなかったからなあ。
もしかしたら、1911用のバルブならバルブヘッドの厚みのあるタイプだったはずなので合うのかも。
さて、どうなるでしょうね。どきどきです。
今回はバルブを加工した結果、初速が上がりブローバックの動作が良くなりましたが、すべてのトイガンで同じ結果が得られるわけではありません。
実際、Umarex製ワルサーPPQでも試してみましたが、初速もブローバックの感覚も大差ない結果となりました。
PPQはインナーバレル長でいえばグロック19と同程度ですので、ガスの放出量を増やしてもインナーバレル長が短い本体の場合、実感が得られるほどの変化に乏しいのかもしれません。
逆にG34のようにインナーバレルが長い本体に対して加工バルブを使った場合、より大きな結果が得られるはずだと思います。
インナーバレルの内容積が大きいほどBB弾の発射に必要なガス量は大きく、低気温下での放出量の損失による影響を強く受けるからです。
ガスがBB弾を押し出して加速している距離が長いことも理由ですね。
また、放出量を増やしたバルブにはデメリットもあります。
ガス放出量と伴って気化熱が増えるためマガジン温度が低下しやすくなります。
その結果、撃つたびに下がる初速の割合が大きく、連射に向かない銃になるはずです。
たぬきちはサバゲで1ゲーム中にハンドガンでも1マガジンを撃ち切らないようなプレイングをするので、その点はあまり気にならないですが。
たくさん撃ってこそ!というタイプの使い方をした場合、早めに生ガスを噴き出すことに繋がるんじゃないかと思います。
チューニングをするという事は、バランスを変えること。
バランスを崩すことでもあります。
むやみやたらにやるのではなく、用途に合わせ、メリット・デメリットが何なのかをきちんと踏まえて自分の要望に適うかどうかを見極めて行いましょう。
たぬきち的には、動作が改善されたことで満足のいく結果となりました。
加工・工作をして成果が得られると嬉しいものです。
それでは今夜はこの辺で。
たぬきちでした。
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トイガンの所持、使用は当事者に相応の責任が伴うものです。
また当ブログはたぬきち個人の事例を示しているのであって、万人にトイガンの加工・調整・改造を勧めるものではありません。
【たぬラボ】では今後もトイガンを『楽しく、安全に、法令を遵守した中で』遊び倒すための調整や実験などを行っていきます。
トイガン遊びはアイテムの特性上特に法令を遵守し、一般の人たちに迷惑の掛からない範囲の中で。自己責任に基づいて行いましょう。
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