KJ works Mk-1 / KJ works Gemtech Oasis 調整編です!
みなさんこんばんわ。たぬきちです。
早いもので、あっという間に今年も残すところ数時間となりましたね。
年々、時の過行く体感スピードが上がっているような気がしてならないたぬきち。
このままじゃ、あっという間に古だぬきになってしまいますね。
元気なうちが花だから、遊べる時には全力で遊ばないとです!
さて今宵はたぬきちのいちばんの相棒の一つ、こちらのトイガンの調整をやっていきましょう!
はいこれ!
KJ works Mk-1 です!
下のトイガンは同じく KJ works 製の、Gemtech Oasisです。
こちらはこのブログではおなじみの銃ですね。
今宵は、これらKJのMk-1系トイガンについてのお話です。
Silent EVO、Mk-1カービンも基本的には同じつくりなので調整については同じです。
こちらが、Mk-1 ターゲットピストルという名前で販売されている、一番基本かつ入手しやすいモデルです。
実売価格で6千円代くらいで売っているんじゃないでしょうかね。
じつに安価なガスガンですね。
特徴はなんといってもガスガンなのにブローバックしないこと。
ブローバックにパワーを割かないため、初速が早めです。
軽量で、マガジンも細身なので可搬性に富んでいるのも好感点。
逆に難点もありますね。
ブローバックしない=次弾装填をトリガー操作で連動して行うため、トリガーの引き切りがどうしても重いです。
そのため連射性は悪く、引きブレを起こしやすいため的を外しやすい特性があります。
また、つまづきホップ構造なのでトリガーの引き切り時のわずかな条件の差で弾道が変わりやすく、箱出しだと弾道の再現性が低いです。
マガジンについては、日本国内向けバージョンと海外仕様と二種類が出回っています。
本体を買ったときに付属しているものは基本的に日本向けバージョンのマガジンだと思いますが、別途、予備マガジンを購入すると大半は海外仕様が手に入ることになるかと思います。
このあたりが若干曲者で、国内向けバージョンは初速が70m/s程度に設定されていますが、海外仕様のマガジンの場合、平気で80m/s後半の初速をたたき出します。
海外仕様マグは季節によっては1J規制を超えることもありうるので、その点も踏まえて調整をする必要があります。
予備マグを買わない人はそのままでもOKですが、予備マグを買うと出力差から国内向けマグと混ぜて使用するのが困難です(飛び方にあまりに差が出るためです)。
やはり、海外製トイガンという事ですかねぇ。
その辺、取り扱いには若干の注意が必要です。
さて、そんなわけですので、この銃を楽しく使うためには内部調整が必要です。
調整メニューは以下のとおり。
・トリガーレスポンスの改善
・初速の調整
・弾道の調整
このトイガンは構造が実に単純で、構造上トリガーレスポンスと初速は比例しているのでまずはそこからいじってみましょう。
まずはグリップ後部のノブを起こして、銃身とフレームを留めているピンを抜きましょう。
実はこのピンを固定しているバネがハンマースプリングを兼ねているので、これを調整していきます。
トリガーレスポンスの8割くらいはこのハンマースプリングが握っているので、この調整だけでもレスポンスアップは十分な効果がありますよ。
まずは固定ピンのこの部分のピンを打ち抜きましょう。
この製品のすべてのピンに共通なのですが、ローレット加工がされていないので打ち抜く方向はどちらからでも大丈夫です。
ローレット加工をしなくてもちゃんと固定出来ているわけで、あるいみ部品の工作精度が高いことを物語っている部分でもありますね。
この写真の状態になったら、ピンポンチを抜くと内部からボールベアリングとスプリングが飛び出しますので無くさぬよう注意してください。
分解するとこんな感じになります。
このバネの強さがトリガーの引ききりの重さにつながり、ハンマーが落ちる強さとも同義となります。
まさにこのトイガンの要の一つですね。
ハンマーがマガジンのバルブを叩く強さ=初速の速さとなりますので、このバネを緩めると初速が落ちて、なおかつトリガーレスポンスが良くなることになります。
Mk-1用の社外品のハンマースプリングも売っていますが高価なので、たぬきちはこんなものを使っています。
たしかアマゾンで600円くらいだったかな?
このままだと長すぎて収まらないので、これを適当な長さで切って組み込んでみて初速とレスポンスを見ます。
あとは、ちょうどいいあんばいを探して切り詰めながら調整していきます。
この作業を繰り返しているさなか、スプリングを抑えているボールベアリングを飛ばしてなくしてしまったことがありました。
その場合でも、ボールは直径6mmなので実はBB弾で代用がききます(^^;
これで初速調整と引き切りの重さはほぼ解消しました。
もう一息、引き切りのレスポンスを改善したい方は内部部品の研磨とグリスアップをやってみましょう。
まずはグリップパネルを外します。
このネジですが、組付ける際には締めすぎに注意してください。
フレーム側はただの樹脂ですので、案外本当に簡単になめてしまいます(-_-;)
グリップパネルが外れたら、銃身に並行している上側三か所のピンを打ち抜きます。
これも前述の通り、ローレットなしなのでどちら側からでも打ち抜けます。
そうすると、中身が外れます。
たったこれだけの中身。実にシンプルな作りですね。
あとは、これらの擦り合わせを磨いて整え、セラミックグリス等でグリスアップして再組立てするわけです。
組立時は写真で見た右側の部品から組んでいきます。
この部品はセーフティがあるのでひねりながらねじ込んでください。
真ん中の部品は右側の部品との絡みがあるので、トリガー&スプリングを先に入れてから長い部品を仕込むとやりやすいです。
最後、左側の部品はトリガーに連動してインナーバレルを前後させているフォークが動くことになるので、トリガーの爪にひっかけて動きを確認したうえでピンを挿します。
組んだ後、トリガーが動かないようならここが原因ですので組みなおしましょう。
ここまでやると、トリガーの引き切りの重さのために引きブレることもほとんどない状態になります。
面倒でも、やる価値のある工程です。
さて、あとは弾道の散り具合を改善させるべく、ホップパッキンを調整しましょう。
銃身部分の写真です。
バレルの真ん中あたりにインナーバレルを留めているバネ部品がありますので、これを後ろ側に倒すとインナーバレルが抜けるようになります。
こんな感じに分解できます。
フレーム側もそうでしたが、じつに単純な構造ですね。
それではインナーバレルを見ていきましょう。
チャンバー部分にあるイモネジを緩め、引き抜くとホップパッキンが外れます。
このイモネジでパッキンを押してホップをかけているわけですね。
デフォルトで搭載されているパッキンは一つ山のシンプルなもの。
このでっぱりにBB弾が蹴躓いてホップ回転をかける仕組みなのですが、このトイガンは給弾のためにインナーバレルを前後動させていることもあり、毎回撃発時のBB弾の保持位置が微妙にずれる構造をしています。
そのため、そのわずかな差からホップの掛かり具合が撃つたびに変化して右へ左へと弾道が散り散りになることになります。
それを少しでも改善するために、たぬきちは電動ガン用PDI製ホップパッキンを切ったものを使用しています。
インナーバレルを覗いたところです。
デフォルトのパッキンでは一つ山だったものが、Wホールドの二つ山にかわっています。
たったこれだけでもだいぶ弾道の再現性は高まりますよ。
あと、パッキンを組む前によくインナーバレルの清掃をしましょう。
パッキンも、組付け前にパーツクリーナーで脱脂しておくのが賢明かと思います。
あとはひたすら慣らしで撃ちます。
ホップの掛かりがおおむね均一化したら完成です。
撃ち方にも若干コツがあります。
引き切り直前でいったん止めて、そこから狙いを定めて引き切る。
この引き切りの指のポジションを一定化すると弾道が再現されやすいです。
構造上どうしても撃発時のBB弾の保持位置が毎回変わってしまうので、それを人為的にコントロールするイメージです。
さてさて、見てまいりましたMk-1ですが。
安価でチープなトイガンかもしれませんが、発射音もわりと拳銃らしい立派な発射音がし(Oasisについては発射音が小さく)、またブローバックタイプのように冬場では初速や動作が悪くなるわけでもないので使いやすい、味のあるトイガンだと思います。
国産ガスブロのような絶対的な命中精度はありませんが、今回紹介した調整を行えば20m程度までなら標的を狙えるくらいの精度を実現することが出来ます。
ブローバックするわけでもないので好き嫌いもわかれるトイガンかとも思いますが、実際のところ使用者を見かける機会が少ないこともあり、たぬきち的にはけっこうお気に入りの一丁です。
ハンドガン一つとっても、本当にいろんな種類があって面白いですね。
みなさんも、機会があればぜひ触ってみてくださいね。
それでは今宵もこの辺りで。
たぬきちでした。